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7月の米消費者物価指数(CPI)は、前月比の上昇ペースが緩やかになった。ただ、消費者心理の重しとなり今後の政策議論に影響するコスト増への懸念が大幅に払拭(ふっしょく)されるには至らなかった。
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7月は食品やエネルギー、住居、新車などが上昇に寄与。航空運賃や自動車保険は低下した。
供給制約や需要急増に直面している企業は、コスト上昇圧力が高まる中でモノやサービスの値段を引き上げている。原材料不足や輸送面のボトルネック、人材採用難といった問題を背景に、向こう数カ月、より広範囲での物価上昇圧力が続く公算が大きい。
一方で、経済再開に伴う価格急騰は一部で収まり始めている。統計発表元の米労働省は、中古車・トラックの前月比の伸びが小さかったことがコアCPI減速の「主な要因だ」としている。
外食やパーソナルケアサービスなどは上昇。家庭外で消費される食品の価格は前月比0.8%上昇と、1981年以来の大きな伸びを示した。ホテル滞在を含む宿泊費も上昇率6%と、前月に続く高い伸び。
アマースト・ピアポント・セキュリティーズのチーフエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏は「7月はやや移行期だった。経済活動再開に伴う価格の大幅上昇は勢いが弱まり始める一方、他の分野がバトンを受け継いでいる兆しが示された」とリポートに記した。
CPI全体の約3分の1を占める住居費は0.4%上昇し、コア指数の前月比上昇分の半分余りを占めた。
ジェフリーズのアニタ・マルコウスカ、トマス・シモンズ両氏は「並外れた物価上昇サプライズが続く局面は、差し当たり終わった」とリポートで指摘。その上で「価格上昇圧力が高まっている時期が完全に終わったかどうかは、まだ分からない」との見方を示した。
別に発表されたデータによると、インフレ調整後の実質平均時給は7月に前月比で0.1%減少した。前月は0.5%減だった。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題: Consumer Inflation in U.S. Moderates While Remaining Elevated(抜粋)
(4段落目以降に詳細やエコノミストの見方などを追加して更新します)
米消費者物価指数、7月は前月比の伸び減速-なお高水準での推移 - ブルームバーグ
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