【NQNニューヨーク=古江敦子】27日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場が続落した。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の9月物は前日比0.26ドル(0.4%)安の1バレル71.65ドルで終えた。新型コロナウイルスの世界的な感染再拡大で人や物の移動が減り、エネルギー需要が鈍るとみる売りが優勢だった。
米国務省と米疾病対策センター(CDC)は26日、新型コロナのインド型(デルタ型)感染が広がるスペインやポルトガルなどの渡航警戒レベルを最も高い「レベル4」に引き上げた。渡航自粛の対象国が今後増える可能性が意識された。27日は国際通貨基金(IMF)が日本やインド、中国などの今年の成長率予想を引き下げた。アジアの主な原油輸入国の経済再開が遅れ、短期的にエネルギー需要が伸び悩むと警戒された。
もっとも、原油相場は底堅かった。ロイター通信が英国の新型コロナの新規感染者が減少傾向にあると報じ、一定の買い材料になったようだ。市場では「変異型のまん延で短期的にペースが遅れても、世界の製造業の回復基調や、来年の航空旅客需要の増加見通しは変わらない」との見方もあった。
金先物相場は3営業日ぶりに小反発した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で、取引の中心である8月物は前日比0.6ドル高の1トロイオンス1799.8ドルで終えた。外国為替市場でドルが主要通貨に対して下落し、ドルの代替投資先とされる金に買いが入った。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を28日に控えて様子見ムードが広がり、動意に欠く展開だった。
NY商品、原油が続落 コロナ感染拡大で需要鈍化を懸念 金は小反発 - 日本経済新聞
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