
ゴールドマン・サックス・グループは、世界の原油市場が依然として供給不足だと指摘し、市場のボラティリティーが今後数週間に拡大するとの見方を示した。原油生産を巡って石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」と米国の見解の相違が表面化している。
ダミアン・クルバラン氏らゴールドマンのアナリストは4日付リポートで、「われわれの強気な見方は変わっていない。原油の供給不足は解消されないままで、足元の需要の強さが引き続き短期的な追い風となり、供給不足がますます構造的な性質を帯びる」ことで相場は大幅に上昇するだろうと指摘した。
OPECプラスは4日の会合で12月に生産を日量40万バレル引き上げる計画を承認した。供給をさらに拡大するよう求める主要な石油消費国からの圧力に屈しなかった。米国は原油・ガソリン価格急騰に歯止めをかけるため戦略石油備蓄(SPR)を放出すると見込まれている。
ゴールドマンは米国がSPRを放出した場合でも効果は一時的にとどまり、来年にはそれが裏目に出ることさえあり得ると分析した。原油相場が大きく崩れた場合、シェール生産業者は掘削拡大に消極的になり、さらに大規模な供給不足が起きる恐れがある。米国での原油増産やイラン核協議再開の可能性も、今後のボラティリティー拡大の要因だ。
原題:
Goldman Says OPEC+ and U.S. Tension to Boost Oil Volatility (1)(抜粋)
ゴールドマン、原油相場の変動性拡大も-OPECプラスと米の緊張で - ブルームバーグ
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