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Saturday, November 6, 2021

新型ウイルスの飲み薬「パクスロビド」、入院・死亡リスクが89%減 米ファイザー - BBCニュース

A selection of pills

画像提供, Getty Images

米製薬大手ファイザーは5日、新型コロナウイルス感染症治療薬として開発中の飲み薬について、重症化の恐れがある成人の入院または死亡のリスクが89%低下したとする臨床試験結果を公表した。

新型ウイルス経口治療薬「パクスロビド」は、重症化リスクが高い人に対し、発症からすぐに使用するというもの。3錠を1日2回、5日間服用する。

ファイザーは、初期の試験結果が非常に良好だったことから、臨床試験を早期に打ち切ったという。

同社はパクスロビドの臨床試験の中間結果を米食品医薬品局(FDA)に提出する予定だとしている。

ジョー・バイデン米大統領は、米政府がすでに数百万回分のパクスロビドを確保していると明らかにした。

ファイザーの会長兼最高経営責任者(CEO)のアルバート・ブーラ氏は、同薬には「患者の命を救い、(新型ウイルス感染症)COVID-19による重症度を抑え、10人中9人の入院を防ぐ可能性がある」と述べた。

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イギリスはすでに、未承認のパクスロビドを治療25万回分、MSDの「経口治療薬モルヌピラビル」を治療48万回分発注している。

イギリスのサジド・ジャヴィド保健相は、パクスロビドの治験結果は「信じられないほど素晴らしい」ものだとし、英医薬品規制当局がその安全性と有効性を評価すると述べた。

「これが承認されれば、我々が持つワクチンやほかの治療法と共に、新型ウイルスと闘うための重要な武器がまた一つ増えることになるかもしれない」

プロテアーゼ阻害剤として知られるパクスロビドは、ウイルスの増殖に必要な酵素を阻害するように設計されている。別の抗ウイルス薬「リトナビル」を低用量併用することで、より長く体内に効果が留まる。

臨床試験が完了していないため、この併用療法はまだ実験的段階にとどまっている。また、ウイルスの遺伝子コードにエラーを引き起こさせるMSDの薬とは若干異なる働きをする。

ファイザーとMSDはいずれも、完全な臨床試験データをまだ発表していない。

治験結果

パンデミックを抑制する最善の方法は今のところ、新型コロナウイルスワクチンだと言われている。しかし同時に、特に重症化リスクのある人が感染した場合のため、自宅で服用できる治療法の需要もある。

新型ウイルスに最近感染したハイリスク患者1219人を対象とした治験の中間データによると、パクスロビドを投与された患者の0.8%が入院したのに対し、プラセボ(偽薬)を投与された患者では7%が入院した。

患者は症状が出てから3日以内に投与を開始した。

プラセボを投与されたグループでは患者7人が死亡したのに対し、パクスロビドを投与されたグループで死者はいなかった。

症状が出てから5日以内に投与を開始した場合では、パクスロビドを投与された患者の1%が入院した。死者はいなかった。プラセボを投与されたグループでは患者の6.7%が入院し、10人が死亡した。

この治験結果については、まだ正式発表や検証はされていない。重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある患者が治験に参加した。全員に軽度から中程度の症状があった。

英リーズ大学メディカルスクールのスティーヴン・グリフィン博士は、「これらの抗ウイルス薬の(治験での)成功は、SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)感染による深刻な結果を予防する能力における、新時代をもたらす可能性がある。また、臨床的に体が弱く、ワクチン接種を受けられない、あるいはワクチン反応が弱い人のケアにも、抗ウイルス薬治療は不可欠な要素だ」と述べた。

ファイザーは重症化リスクが低い人や、家庭内ですでにウイルスにさらされている人への影響についても研究を進めている。

<解説> ジェイムズ・ギャラガー、保健・科学担当編集委員

本当に効果的な抗ウイルス薬の開発が難しいのは周知の事実だ。そのため、COVID-19への高い効果が期待できる治療薬が2つもできたのは、実に見事な偉業だ。

ウイルスは細菌や寄生虫よりも、はるかに単純な生き物だ。

こう言うと、ウイルスを倒す方が簡単そうに聞こえてしまうが、実際は違う。ウイルスには薬が攻撃できる弱点が非常に少ないからだ。

ウイルスの種類も豊富で、人間の体を利用する方法も異なる。そのため、科学者は個々のウイルスについてその都度、治療薬開発の振り出しに戻らざるを得ないことが多い。

ウイルスは人間の細胞内に潜むため、実験室では有効に見える薬が、体内ではうまく機能しないこともある。

特にエイズ(後天性免疫不全症候群)病原体のHIV(ヒト免疫不全ウイルス)の治療などでの成功例はあるが、ある抗インフルエンザ薬にはパラセタモール(アセトアミノフェン)と同程度の効果しかないとする報告もある。

今回、臨床試験で成果が確認された薬が、現実世界でもその効果を発揮できるのかどうかが、今後は問われることになる。この治療薬が有益なものとなるには、発症から数日以内に感染者を特定して治療を開始しなくてはならないので。

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