がん免疫治療薬「オプジーボ」を巡り、ノーベル医学生理学賞を受賞した本庶（ほんじょ）佑（たすく）・京都大特別教授が小野薬品工業（大阪市）に特許使用料の分配金262億円の支払いを求めた訴訟は12日、大阪地裁（谷有恒裁判長）で和解が成立した。京大と小野薬品によると、小野薬品が本庶氏に解決金など50億円を支払うほか、大学に230億円を寄付して「小野薬品・本庶 記念研究基金」を設立することで合意した。
本庶氏は和解成立を受け、「裁判所の調整によって納得できる内容の解決に至ることができた。企業から還流される資金や善意の寄付により、基礎研究を長期的展望で支援していきたい」との談話を発表した。
一方、小野薬品は自社のホームページで「当社と本庶氏はオプジーボの開発におけるそれぞれの貢献を高く評価するとともに、我が国の産学連携の新たな形を示すため和解によって訴訟を終了させることにした」との声明を公表。大阪市内で記者会見した相良暁社長は「本庶先生との諸問題を全面解決できた。心から喜んでいる」と語った。【松本紫帆、松本光樹】
本庶佑氏に解決金50億円、京大に230億円寄付 オプジーボ和解 - 毎日新聞 - 毎日新聞
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