ＥＣＢ、ＰＥＰＰの購入ペース減速－ユーロ圏経済の回復は堅固 - ブルームバーグ

欧州中央銀行（ＥＣＢ）はパンデミック緊急購入プログラム（ＰＥＰＰ）の購入ペースを減速させる。ユーロ圏経済の回復が支援縮小に耐え得る程度に堅固だと認めたことになる。

　　９日の発表によると、政策委員会は購入の「ペースをやや減速させる」ことを決定した。第２、３四半期は月額約800億ユーロ（約10兆4000億円）の購入を続けていた。

　　ＥＣＢはまた、ＰＥＰＰの総額１兆8500億ユーロを維持したほか、少なくとも2022年３月まで実施すると確認した。緊急措置の終了方法と時期については議論の用意がまだ整っていないことを示唆した。

　　中銀預金金利はマイナス0.5％で据え置いた。インフレ見通しが持続的に２％の水準を維持し、基調的な物価圧力もこの目標に一致するまでは利上げをしないと表明。従来の資産購入プログラム（ＡＰＰ）を月額200億ユーロで継続する方針も示した。

 

　　ラガルド総裁は会見で、購入減速は引き締めへの第一歩ではないと投資家に説明するとみられる。

　　サプライチェーンの目詰まりと新型コロナウイルス感染再拡大が回復を脅かし、中期的なインフレ率はＥＣＢ目標の２％を下回り続ける公算が大きいものの、一部の政策委メンバーは超緩和的な政策の長期化によるリスクを指摘している。ＥＣＢはユーロ圏の資金調達環境を政策決定の主要な目安とする。

 

原題：
ECB Slows Pandemic Bond Buying Amid Firming European Recovery（抜粋）

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