米製薬大手ファイザーは27日、開発中の新型コロナウイルス治療薬を、予防薬としても使うための大規模な臨床試験(治験)を始めたと発表した。飲み薬のため、点滴より自宅などでも使いやすく、病院の負担を軽減できる。同居する人が新型コロナに感染した際などに使い、効果や安全性を調べるという。
ファイザーによると、治験ではコロナウイルスの増殖を抑えることを狙った新薬候補と、エイズウイルス感染症の治療に使われる「リトナビル」の2種類を併用する。リトナビルを一緒に使うことで、新薬候補が体内で分解される速度を遅くできると期待しているという。家族の感染などに気づいた段階で飲み、偽薬を飲んだグループと比べる。18歳以上の2660人が参加する予定という。
予防薬については、米製薬大手メルクも今月、抗ウイルス薬「モルヌピラビル」を使った最終段階の治験を始めたと発表した。飲み薬で、治験には18歳以上の1332人が参加する予定。年内に結果がまとまる見通しという。(ニューヨーク=真海喬生)
ファイザー、コロナ予防の飲み薬の大規模治験を開始:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル
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