阪急阪神百貨店を傘下に持つエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは2日、販売員の新型コロナウイルス感染が相次いでいる阪神百貨店梅田本店(大阪市北区)について、新たに17人の感染が確認されたと発表した。一連の感染者は計97人となり、うち59人が食料品売り場のある地下1階に勤務。1階の売り場を合わせると、感染者の8割超が食料品売り場の関係者という。「食の阪神」として知られる同店で起きたクラスターに、他の百貨店関係者からも驚きの声が上がる。
同店は31、1日に店内消毒のため全館休業。2日は地下1階と1階の食料品売り場を除いて営業を再開し、3日も食料品売り場は引き続き休業する。H2Oによると、この日発表された感染者は地下1階の勤務が15人、1、2階が各1人だった。客への感染は「マスクの着用や手指消毒を徹底しており、濃厚接触者はいない」としている。
同市から報告を受けた大阪府は「市が現在原因を精査中」とした上で「職場での接触や食堂、喫煙、更衣室、休憩室などの感染経路が考えられる」とする。H2Oは感染拡大の原因は不明としているが、ある百貨店関係者は「『食の阪神』として知られる阪神の食料品売り場は客も販売員も数が多く、他店よりも密度が高い。ただ、なぜこれだけ感染者が増えるのかは分からない」と指摘。別の関係者は「確かに売り場のバックヤードは狭いが、どの百貨店でも対策はできる限りしているはず。自分たちもさらに対策を強化しなければ」と気を引き締めていた。【井口彩】
阪神梅田本店の感染者97人に 営業再開も食品売り場の休業続く - 毎日新聞 - 毎日新聞
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