【NQNニューヨーク=横内理恵】29日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、前日比40銭円高・ドル安の1ドル=109円45~55銭で取引を終えた。29日発表の4~6月期の米実質国内総生産(GDP)速報値などの米経済指標が市場予想を下回った。28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を受けて米連邦準備理事会(FRB)が金融緩和縮小の議論を慎重に進めるとの見方が広がったことも円買い・ドル売りを誘った。
GDPは前期比年率6.5%増と市場予想(8.4%増)に届かなかった。経済再開に伴う供給制約が在庫投資や住宅投資の減少につながった。29日発表の週間の米新規失業保険申請件数は40万件と、市場予想(38万件)よりも多かった。米景気が想定ほど過熱しておらず、雇用回復にも時間がかかるとみなされた。
FRBのパウエル議長は前日のFOMC後の会見で、米経済は量的金融緩和の縮小(テーパリング)を開始する条件の達成には至っていないとの認識を示した。29日の米経済指標が市場予想を下回ったのと併せて、早期のテーパリング開始観測が後退した。ユーロなど主要通貨に対してドルが売られ、対円でもドル売りが優勢だった。
この日の円の高値は109円43銭、安値は109円92銭だった。
円は対ユーロで小反発し、前日比5銭円高・ユーロ安の1ユーロ=130円05~15銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで4日続伸し、前日比0.0040ドル高い1ユーロ=1.1880~90ドルで終えた。29日発表の米指標が市場予想を下回った一方、ドイツの7月の物価指標などが予想を上回り、ユーロ買いを誘った。
ユーロの高値は1.1893ドル、安値は1.1871ドルだった。
NY円、反発 1ドル=109円45~55銭で終了 米経済指標が予想下回りドル売り - 日本経済新聞
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