29日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前日比256円82銭(0.88%)安の2万8791円20銭で終えた。28日のダウ工業株30種平均が下げた流れを受け、朝方から鉱業など景気敏感業種を中心に売りが広がった。国内外で新型コロナウイルスのインド型(デルタ株)の感染拡大への警戒が浮上していることも相場を下押しした。
今週末には6月の米雇用統計の発表を控え、米金融政策の先行きを見極めたいとの雰囲気も強かった。積極的な売買が見送られるなか、「先物の動きに先導される展開だった」(野村証券の神谷和男投資情報部ストラテジスト)。下げ幅は一時300円を超えたが、その後やや値を戻すなど落ち着きを欠く動きだった。きょうは6月期末の配当権利落ち日にあたり、日経平均を28円程度下押しした。
半面、半導体関連やIT関連の一角の上昇は支えだった。28日の米市場で、ナスダック総合株価指数とフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が最高値を更新したのが追い風だった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はいずれも反落した。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆516億円、売買高は4億7245万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は全体のおよそ8割にあたる1728、値上がりは387、変わらずは67銘柄だった。
ソフトバンクグループ(SBG)、ファストリ、中外薬、京セラ、アステラスが下落。一方、ネクソン、エムスリー、ダイキン、ソニーGが上昇した。前日に2021年3~5月期連結決算を発表したしまむらは大幅高だった。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
東証前引け 続落し256円安 米ダウ下落で景気敏感に売り - 日本経済新聞
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